2016年6月伊奈町議会


平成286月議会一般質問  

                     

14番(青木久男議員) 議席番号14番の青木久男です。
 議長の許可を得ましたので、通告に従い、順次質問いたします。
 質問の前に、大島町長には、厳しい選挙戦を勝ち抜き、見事当選なされたこと、おめでとうございます。4万有余の町民の福祉の向上は、新町長の双肩にかかっていると言っても過言ではありません。どうかよろしくお願いいたします。


 また、きょう6月14日は、熊本地震発生以来、ちょうど2か月でございます。多くの被災者の方の一日も早い復興を願っております。


 私の質問は、1、空き家バンクについて、2、農地バンクについて、3、キャリア教育の一環として、4、郷土資料館の将来についての4つでございます。


 まず、私は昨年の一般質問で、賞味期限が迫った食料や、缶詰のへこみなど、外観は変形があっても中身は何ら問題のない食品の有効利用として、フードバンクの活用を検討したらどうかと提案いたしました。食物の資源を持て余している側から必要としている側に配分する橋渡しをするのがフードバンクです。今回質問の1、空き家バンク、2、農地バンクは、食糧が空き家や農地にかわったものと考えていいと思います。


 空き家については、昨年の関連法令整備を機に、同僚議員から種々かつ多方面の一般質問がなされておりますので、私はそのうちの、いわゆる有効活用についてのみお伺いいたします。
 有効利用の施策は、空き家バンクの活用ではないでしょうか。市町村の空き家バンクは、借りたい人、貸したい人に、あるいは買いたい人、売りたい人に、それぞれの政策を込めて、市町村が情報提供をするものです。個々の契約は不動産業者の取引となるのは当然です。
 政策には、子育て世代の定住を促し、地域活性化を図るものや観光推進に活用するものと、いろいろ考えられます。そのためには、助成金制度等の優遇措置も検討されます。埼玉県では平成27年度から、市町村に空き家バンク置を支援しています。これは、中古住宅の流通を促進し、県外からの子育て世帯などの移住・定住を進めるためのものです。


 そこで、質問です。
 県内市町村の空き家バンクの設置状況と当町での取り組み状況並びに課題について伺います。


 次は、農地バンクです。
 今、農業は、担い手の高齢化や跡継ぎの問題で耕作をやめざるを得なかったり、今後の農地利用の方向がはっきりしません。遊休農地の増大は国土の損失です。農業経営の規模の拡大、耕作の事業に供される農用地の集団化、農業への新たに農業経営を営もうとする者の参入の促進等による農用地の利用の効率化及び高度化の促進を図り、もって農業の生産性の向上に資することを目的として、農地中間管理事業の推進に関する法律が平成251213日に制定され、平成26年3月1日に施行されました。


 農地中間管理機構、いわゆる農地集積バンクの考えは、農用地の集団化といい、新たな農業経営者の参入促進といい、生産性の向上といい、伊奈町の農業の実情諸問題に適合するのか疑問のあるところです。私は、もっと身近な存在としての、いわゆる農地バンクについて質問いたします。


 具体例として、前述のときがわ町の農地バンクを見ますと、遊休農地や農地の所有者が管理できなくなった農地を登録していただき、町の仲介により借りたい方へ紹介して、利用していただくための制度としています。借り手には、町内で新規就農を希望する人や、農地を借り規模を拡大したいと考える人が対象で、貸す側は、後継者不足等の理由により経営規模を縮小したいと考える人や、高齢化等の理由により耕作が困難となり、農地が耕作放棄地となる可能性のある人です。


 農地の登録状況を見ますと、この6月現在152件あり、盛況です。田畑の面積も100平方メートルから2,000平方メートル余りまでで、それこそ大小さまざまです。使用貸借であったり、賃貸借契約であったり、中には、使用料は気持ちで結構ですというのもありました。以前はかなり厳しかった農地の賃借権は、農業を営む農家のあり方が変化してきて、現状にそぐわなくなってきたため、今はかなり緩和されています。


 質問は、農地バンクについて、農地を必要とする人と農地所有者の間に入って紹介する農地バンクにおいて、1、県内市町村の設置状況、2、当町の取り組み状況並びに課題を伺います。


 質問事項3に移ります。
 長野県諏訪市は、時計、カメラなどの精密機械工業と多種の部品製造業が盛んで、世界的にも最先端の精密加工技術を用いたものづくりの伝統を何とか次世代に継承していきた

いという思いで、ものづくりを軸とするキャリア教育を始めました。これを紹介するホームページによりますと、平成15年、若者の汚い仕事を敬遠する風潮を何とかしなければならないという危機感から、地域密着型のものづくり講座を開始、平成17年、ユーザー視点のものづくり教育を開始、この実践を基盤として、2年後に、相手意識に立つものづくり科を教育過程に位置づける、いわゆる特区の申請をしました。平成21年から文部科学省の特例校指定を受け、相手意識に立つものづくり科という正規の教科として発足し、本年に至っています。


 市内の全小・中学校で年間25時間、正規の授業に入れている教科です。したがって、評価をし、通知表や指導要録にも記入しています。その内容は、文字どおり、自分以外の人、家族、友達など、さまざまな人のためのものづくりを行います。例えば、小学校2年生では、保育園児との交流会で園児に送るプレゼントや、自分たちが栽培した花の押し花を使った家族に送るコースターをつくったりしています。小学校3年生では、家族の手の大きさに合わせてつくった竹箸を包装紙、メッセージカードを縫いつけています。


 質問です。キャリア教育の一環として、ものづくりを通して科学技術への興味や関心を増すことは、児童・生徒にとって重要であります。当町では、ものづくりを通したキャリア教育の実践例や課題を伺います。


 最後に、郷土資料館の将来について伺います。
 町の北部地区にあった郷土資料館が耐震性の問題等で、今年度から南中学校内の空き教室に移転しました。町の文化財を含むさまざまな郷土資料を一括展示・保存するには、管理の上でもまずまずの場所かと思いますが、今後、古民具や古文書等の文化財が一般から寄附も含めて、増加していくものと思います。私は、空き地、空き教室利用の現状は仮住まいと考えますが、いかがでしょうか。


 壇上での質問は以上です。よろしくご答弁のほどお願いいたします。

 

塚本精一都市建設統括監

 青木議員のご質問のうち、1、空き家バンクにつきまして、順次お答え申し上げます。
 初めに、(1)県内市町村の設置状況でございますが、平成28年4月1日現在、18市町村14バンクが県内に設置されております。


 次に、(2)当町の取り組み状況並びに課題でございますが、空き家問題に関しましては、防犯上の問題、防災上の問題、衛生上の問題、景観上の問題など、さまざまな問題により、関係する担当課が多岐にわたりますので、平成28年3月に総合窓口を都市計画課に定め、本年度から関係各課の担当者会議を立ち上げ、上下水道課の検針データをもとに、空き家の可能性が考えられる家屋の情報の共有を始めたところでございます。また、北本県土内の市町におきましても情報交換を行い、空き家対策に関する研究を始めたところでございます。今後も関係各課の連絡を密にし、情報共有を図り、空き家問題に取り組むとともに、所有者等の管理意識向上の促進に努めてまいります。


 ご質問の空き家バンクにつきましては、空き家の流通促進対策として有効な手段と認識しております。空き家の実態調査、所有者からの登録方法、利用者への情報提供の手段について検討が必要と考えております。今後も、県や北本県土内の市町と連絡を図りながら、空き家バンクの設置につきまして検討してまいりたいと存じます。
 以上でございます。

 

渋谷鉄二くらし産業統括監

 青木議員のご質問のうち、2、農地バンクについての、農地を必要とする人と農地所有者の間に入って紹介する農地バンクについての(1)県内市町村の設置状況についてお答えを申し上げます。


 初めに、県内市町村の設置状況でございますが、埼玉県では農地の中間的な受け皿となる農地中間管理機構、いわゆる農地集積バンクを平成26年度に設置しております。農地集積バンクは、農地の集積、集約化を推進するため、農地を貸したい農家から農地を借り受け、地域の中心的な担い手や新たに参入を希望する農業者の方々に、公募等により農地を貸し出す事業を行っております。平成26年度からこれまでの実績といたしましては、県内32市町で約694ヘクタールの貸し出しがあったと伺っておりますが、当町での利用実績はございません。


 次に、(2)当町の取り組み状況並びに課題でございますが、当町においては、農業従事者の高齢化と後継者不足により、遊休農地が増えてきております。このことから、今後の農地利用の方向性を探るため、昨年11月とことし3月に、町内4地区において地域座談会を開催し、農地集積バンクの概要を説明するとともに、地元農家の方々から意見を頂戴しております。そのうちの1地区においては、現在後継者不足が深刻化していることから、今後、地権者に対し、農地利用に関する個別アンケートを実施し、今後の農地利用の方向性を決めていく予定でございます。


 なお、農地集積バンクでは、まとまった農地でないと実質的に契約が成立しないため、小規模農地については、町が貸し手と借り手の仲介者となって利用権設定の促進を図っております。また、農家要件を満たさない方々が農業に親しんでいただけるよう、各地区にレクリエーション農園を設置しております。
 今後も、これらの事業を活用しながら、遊休農地の解消と農地の集積化を図ってまいりたいと存じます。
 以上でございます。

 

新井勉教育次長

 青木議員のご質問のうち、教育委員会所管事項につきまして、順次お答えを申し上げます。
 初めに、3、キャリア教育の一環としてのものづくりを通して、科学技術への興味や関心を増すことは児童・生徒にとって重要である。この面でのキャリア教育の実践例や課題を伺うについてでございますが、議員ご指摘のとおり、子供たちがものづくりを通して、科学技術に興味・関心を持ち、知識や理解を深め、さらには技能を高めていくことは、キャリア教育の視点からも重要であると捉えております。


 教育基本法では、教育の目標の一つとして、職業及び生活との関連を重視し、勤労を重んずる態度を養うことと規定されております。学校教育におきましては、小学校から大学までの各学校段階で、子供の発達段階に応じたものづくりに関する教育を実施しておるところでございます。


 また、小学校におきましては社会科見学として、中学校におきましては、3日間で実施しております職場体験学習やふれあい講習会などを通して、実社会で活躍する職人や技能功労者等の技術者に直接触れる機会がございます。具体的には、小学校5年生の社会科見学におきまして、自動車工場や菓子工場の見学、藍染め工場の見学等を実施しております。
 中学校の職場体験学習につきましては、昨年度は町内40の事業所の協力をいただきながら実施しておるところでございますが、ものづくり等の技能にかかわる事業所は約15の事業所となっております。3日間の学習における主な実習内容につきましては、見学、点検や整理整頓等の軽作業がほとんどでございますが、ものづくり等の技能を目の当たりにできる機会ともなっております。


 ふれあい講習会につきましては、生徒、保護者の意識を啓発し、中学校の進路指導の改善・充実を図るという趣旨のもと、実施しておるところでございます。その際、ものづくりだけを扱うものではありませんが、過去3年間の実績における科学技術やものづくりに関係する内容につきましては、原子力エネルギーに携わる大学講師、パン製造業、調理師、日本料理人の方々を講師に迎え、時には映像や実演を交えながら、みずからの生き方を語っていただいております。
 課題といたしましては、事業所確保と講師選定、さらには日程調整等が挙げられております。町教育委員会といたしましては、これからも子供たちが社会に目を向け、科学技術に関心を持ち、みずからのキャリアと結びつけながら、学んだことを生活の中で活用し生かしていく力を育むよう、各学校を指導してまいります。


 次に、4、郷土資料館の将来の中学校の空き教室利用の現状は仮住まいと考えるがどうか伺うでございますが、旧郷土資料館は、郷土愛の精神を高揚し、町の文化遺産を長く伝承することを目的とし、昭和58年に小針新宿に開館いたしましたが、耐震性の問題等により、南中学校の余裕教室に転用移転し、伊奈町の原始から近代までをわかりやすいよう、展示品や展示方法に配慮し、本年4月2日にリニューアルオープンしたところでございます。


 文化財を保存し、その活用を図ることは、町民にとって、郷土の認識を深め、愛着を持つきっかけでございます。町では、可能な限り文化財を収集保存し、公開展示していくことが、文化財の価値をさらに高めることにつながるものと考えております。
 今後は、多くの町の貴重な文化財を展示できる十分なスペースを持った歴史資料館的な施設についても研究してまいりたいと存じます。
 以上でございます。

 

14番(青木久男議員)

 それぞれ答弁ありがとうございました。
 空き家バンクについて、県内の状況を伺いました。18市町村14バンクとのことでございましたが、もう少し具体的な市町村名を伺えたら、お願いいたします。また、空き家バンクの活用で、地域性やその形態等に特徴的なものがあるようでしたら、その点についてもお伺いいたします。

 

塚本精一都市建設統括監

 青木議員の再質問にお答え申し上げます。
 初めに、空き家バンクの設置市町村名でございますが、秩父市、横瀬町、小鹿野町、皆野町、長瀞町の1市4町の5自治体で構成された秩父広域連合と、宮代町、ときがわ町、川島町、越谷市、越生町、羽生市、小川町、東秩父村、坂戸市、鶴ヶ島市、飯能市、志木市、深谷市の13自治体がございます。


 次に空き家バンクの活用で、地域性やその形態等に特徴的なものについてでございますが、空き家バンクは、空き家の情報収集及び情報発信を行うことで、空き家の利活用を促進することを目的としているところでございます。


 県北部地域では、子育て世代や若年層の定住を促進し、地域の活性化を図っております。また、県東部地域の中では、空き家の有効活用として、地区の集会所に利用した事例もございました。町におきましても、先進事例を参考に、空き家を活用した地域の活性化について研究してまいりたいと存じます。
 以上でございます。

 

 14番(青木久男議員)

 ありがとうございました。
 一例として、ときがわ町の空き家バンクの例を説明しようと思ったんですけれども、今、大体の答えが入っています。でも、ちょっと用意しましたので、失礼いたします。
 一例として、ときがわ町では、空き家バンクを子育て世代の移住促進を促す一方法として捉えています。移住者などには助成金などの優遇措置も提供して、地域活性化を図っているようでございます。当町でも、町のにぎわい、活性化を少しでも増やすために、施策として検討すべきものと考えております。


 連合埼玉では、2015年度に埼玉県へ政策・制度要請を行いました。これは9分野28項目にわたるものですが、そのうちの一つに、地縁団体、市民活動家、NPO、ソーシャルビジネス組織が空き家・空き施設を利用しやすくなるよう、空き家・空き施設バンクを創設することを要請しています。これは、先ほどの空き家バンクの利用形態とは少し違いがあるのかなと思いますけれども、どちらかというと、都市型の空き家バンクの利用方法なのかなというふうに思います。


 要請では、自治体が空き家・空き施設の調査をし、空き家バンクを創設し、地域の互助や共助活動の場となるよう、空き家・空き施設の活用を促進する必要性を述べております。ですから、県北部のほうの物の捉え方というのは、どちらかというと、人口増を狙った一つの施策なのかなというふうに思います。


 また、先ほどの県東部の市というのは、恐らく越谷市のことを言っているのかなというふうに思います。越谷市は、人口三十数万人の大きな都市でございます。ちょっと様子が違うかなというふうに思います。そこでは空き施設を、先ほどの連合の要請文のような使い方をするような空き家バンクの趣旨が書かれております。


 同じく、連合傘下の県央地協が、この地域に同様の要請をしたものがありますけれども、北本市の場合は、今年度28年度に不動産取引業者等の協力を得て、いわゆる移住とか、そういうものを求めたものだけでなく、総合的な空き家バンクを創設するよう検討するというような返答も来ておりますので、ぜひ伊奈町も、そちらのほうに少し軸足を向けて活動していただければありがたいと思います。これは答弁は要りません。


 次に、2番目、農地バンクについてでございます。
 農地中間管理機構の集積バンク、これは、県内32市町で相当な面積の貸し出しがあったとのことでございましたけれども、その貸し借りの実績の多い市町名ないし、1ないし2で結構でございます。それと、借り主は個人なのか、あるいは法人なのか教えていただきたいと思います。


 次に、再質問の2つ目として、まとまった農地は無理としても、伊奈町の実情に合った小規模な農地が対象の、先ほどのときがわ町のような農地バンクとしての活用が期待されます。答弁では、小規模農地について、町が貸し手と借り手の仲介者となって、利用権設定の促進を図っているとのことでございましたけれども、そういう規模、形態の実績をお伺いいたします。


 再質問の最後ですけれども、地域の座談会、農地を貸すことに抵抗のある人も多いかと思いますが、その座談会での意見には、どんなものがあったのか教えていただきたいと思います。

 

渋谷鉄二くらし産業統括監

 青木議員の再質問につきまして、お答えを申し上げます。
 初めに、県内において農地中間管理機構を利用した貸し出し実績の多い市町村でございますが、最も多いのが加須市で188.5ヘクタール、次に、行田市が71.5ヘクタールでございます。借り主の個人・法人の別でございますが、面積割合で、加須市においては個人が99.3%、法人が0.7%、行田市では個人が82%、法人が18%となっております。


 次に、小規模な農地を対象とした利用権設定の規模、形態の実績でございますが、町では年2回、個々の農家が貸し借りを行う際に、農業委員会に申請をしていただき、利用権の設定を行っております。利用権設定の規模はさまざまでございまして、小さいものは23平方メートルから、大きいものは1,973平方メートルでございます。平成28年5月現在の利用権設定面積は423筆、約33.9ヘクタールでございます。


 なお、登録制農地バンク制度の県内での設置状況につきましては、県でも全体像は把握していないとのことですが、ときがわ町や嵐山町では設置していると伺っております。


 次に、地域座談会において頂戴したご意見でございますが、中間管理機構を利用した場合、貸した農地の水利や雑草管理は誰が行うかや、中間管理機構で借り手が見つからなかった場合の扱いはどうなるかなどの質問や、地域の農地を企業にまとめて貸せないかなどのご意見がございました。今後も中間管理機構の利用促進に向け、地元において細やかな説明を行ってまいるとともに、意見集約に努めてまいりたいと存じます。
 以上でございます。

 

14番(青木久男議員)

 ありがとうございました。
 農地を持っている方、これは私たちから見れば、土地がたくさんあって、大変うらやましいんですけれども、当の本人の方たちのちょっとした話を伺いますと、大変なんですよというような返事が戻ってきます。大きなトラクターは持っているんですけれども、これは草を刈るだけものですよというのでは、余りにも農地を農地として使えない、そういう事情があるわけでございます。借りるほうはともかくとして、貸すほうはとても深刻な問題だというふうに私は捉えておりますので、町のほうも、そういう方の一助になるような施策を進めていっていただければありがたいというふうに思います。


 次に、キャリア教育の一環としての再質問に移ります。
 伊奈町のキャリア教育の一環として、多くの実践例を今答弁でいただきました。中学校のふれあい講習会というんですか、3日間の職場体験学習、これは絶好のキャリア教育となります。ものづくり等の技能にかかわる体験学習について、どんな事業所、職場で、職場の名前というか、職種で結構ですが、あったのか、教えていただきたいというふうに思います。


 また、生徒の体験談の中で、ものづくりのほうですけれども、どんなものがあったのか、お伺いできればありがたいと思います。 先ほどの実践例ですが、何か基本方針というか、核となるものが見えにくいです。いろいろやっていることはわかりますけれども。


 紹介した諏訪市の実践例は、地域の特性を生かした地域密着型のものづくり講座から始まり、以来14年、キャリア教育の一環として、相手意識に立つものづくりの実践例が高く評価されます。当町でも、これにまさるとも劣らないキャリア教育を展開してほしいと思いますが、教育長のご見解がございましたら、よろしくお願いいたします。


 当町では、昨年度、すぐれた技能を持ちながら、しかも、その技能を後進への伝承にも尽力をしておられます町内の職人の方、技術者の方を表彰する制度が発足いたしました。初回には18名の方が表彰されたというような報道がなされております。それらの方々から、今年度から毎年出るわけですから、そういう方の話をじかに聞くというような話もやっているというふうに伺っておりますけれども、今年度から、そういう技能功労者受賞者が出たわけですから、ぜひこれを授業の中に取り入れて、ぜひ増やしていってほしいと思います。

 

 

新井勉教育次長

 青木議員の再質問のものづくり等の技能にかかわる体験学習について、どんな事業所の職種があったか、また、生徒の体験談ではどのようなものがあったかについて、お答え申し上げます。


 昨年度の中学校における3日間の職場体験学習におきまして、ものづくり等の技能にかかわる事業所につきましては、印刷業、栽培業、食品業、美容室の4つの職種となっております。生徒の体験談といたしましては、印刷業におきましては、仕事を体験できただけでなく、リサイクルや資材・資源についてのセミナーも聞くことができて、ためになりました。化学顕微鏡での分析実習では、CDの表面を正確に見ることができ、分析の仕事は格好いいと思いました。工場で起こる多くの危険なことを学びました。


 栽培業では、作業は立ったり座ったりして、とても大変でした。花を育てるポイントや作業の大変さについて学びました。きちんとやらないとだめだと思いました。たくさんの人の手によって育てられているということを学びました。事業所の多くの方に大変お世話になりました。


 食品業では、流れ作業が多く、同じ作業を立ってするので大変でした。工場の方々の作業がとても速く感心しました。また、下準備することの大切さを実感するとともに、自分たちが下準備をした野菜などがお客様のお口に入ったときはうれしかった。自分たちがつくった飲み物を飲んでもらったとき、おいしいと言ってもらえたことがとてもうれしかったです。


 美容室では、お客さんが頼んだ髪型を失敗もせずに切れていて、格好いいと思いました。マネキンの髪を切らせてもらいました。美容師が使うはさみはすごく切れやすくて、思いどおりの髪型にするのは難しかったけれども、髪型を選び、上手に切れたのでうれしかったです。お金を稼ぐことの大変さがわかりましたなどでございます。
 私からは以上でございます。

 

坂井貞雄教育長

 青木議員の再質問にお答えを申し上げます。
 キャリア教育についての私の見解でございますが、議員ご提言の文部科学省から特例校指定を受けた諏訪市の実践例につきましては、学ぶべきことが多いと受けとめております。グローバル化の進展に伴い、技術革新、情報や経済、物流、そして人の流れも加速度的に変化している今日、日本人にとって、ものづくりは国を支える根幹であり、なおかつ、世界に貢献できる分野でもあると捉えております。


 キャリア教育の基本的な考え方は、小・中学生がさまざまな経験・体験を通して、働くことと生きることを関連づけて学んでいく生き方教育のことでございますので、子供たちが折に触れ、議員ご意見のように、町内の技能功労者等から直接技術力を見たり聞いたりすることは、ものづくりの楽しさやすばらしさに気づき、触発をされて、郷土への誇りにもつながるものと思われます。こうした取り組みを通して、伊奈町の小・中学生が、将来の日本を担う技術革新の担い手として成長していくことを期待しております。


 また、学校における技術家庭科や理科、図画工作、美術科などにおける創造活動の中で、児童・生徒が夢中になって、時には試行錯誤しながら、自分の手で一つのものを完成させ、みずからの思いを実現させていく体験というのは、必ずや将来のものづくり日本へのきっかけとなって、元気な日本の原動力にもなるものと考えております。


 今後も、地元事業者や技能功労者などの協力を得ながら、児童・生徒の将来の進路に関連した体験的な学習を可能な限り取り入れて、子供たちが知的好奇心や探究心を持って、みずから学ぶ意欲を高められるよう、職業観・勤労観を育むキャリア教育の推進に努めてまいります。

 

14番(青木久男議員)

 ただいまのご答弁、大変ありがとうございました。
 私もそういうような形で、ぜひ進めていってほしいというふうに思っております。
 先ほどの体験学習の体験談の中で、お客さんが食べておいしかったとかというような、あるいは楽しかったとか、お金をもうけるというか、いただくのは大変なものなんだなということがわかったと。さまざまな教育、これが机上で、黒板で書いて説明したのでは全くわからないものが、現場へ行ってみるとよくわかるんだというようなことですので、大変大切なものではないかと思います。


 諏訪市の例でございましたけれども、伊奈町には世界に冠たる企業というのは、残念ながら諏訪市ほどのものはございません。しかしながら、諏訪市の実践例では参考にならないというふうに考えてはいけないと思います。
 製作物やテーマ、先ほど少し申し上げましたけれども、小学4年生の一つは、これは今年度だと思いますけれども、3つぐらいテーマがあるので、その一つだけ言いますと、ベニヤ板やコルク材などで書く人や見る人に、つまり相手方ですね、使いやすく美しい伝言板をつくろうというようなことでございます。
 つくる、それを利用するユーザー視点というので始まったそうでございますけれども、相手の立ち位置に立ったものづくりと、つまり相手を思いはかる心を養うものが、技術テクニカルというか、それだけではなくて、そっちのほうが本領なんだというようなことが、私は高く評価されたのかなというふうに思います。精密機械とはほとんど関係ないというふうに思われるかもしれませんけれども、心のものづくりという点では共通しているのかなというふうに思います。
 ものをつくっているのではないんですよ、つくっている人たち、子供たち、あるいは一般の人たちもそうですけれども、ものをつくるということは心をつくっているんだというようなことを、教育の中に推し進めていっていただけたらいいのかなというふうに思います。
 先ほどのホームページでございます。続きに少し紹介させていただきます。そんなに長くありません。


 これまで相手意識に立つものづくり科では、3つの基本方針を設定して行ってきました。1つ目は、地域の特性を生かすこと、2つ目は、豊かな心情を育てること、これが最も重要だと考えていますと書いてあります。相手を大切に思う心、思いやりの心を育てることは、恐らくいじめの撲滅にもつながるだろう、そんな思いで行っているということでございます。3つ目は、自己の将来を考えさせること、生き方ですね。それは当然だと思います。


 私は、ものづくりは人づくりそのものと考えております。大いにこのキャリア教育を進めていってほしいものです。


 最後になります。郷土資料館の将来について伺いました。ご答弁では、今後、歴史資料館的な施設も研究していくとの答弁でございました。名称はともかく、私も大いに賛成です。質問はございません。
 どうもありがとうございました。